先生も大変なんです(部活動編)

第5章 部活動、先生もつらいんです

自分は中学での勤務経験はない。けれども多くの同期は中学で勤務しており、その実態はよく話を聞いてきた。

そして、さすが江澤さんだなと思う記述がたくさん見られた章でもあった。と、いうよりこの書き方は、部活動問題対策プロジェクトの中心となって動いてきた先生なんだなと感じた。

部活問題の多くはミスマッチと賃金の未払いにある

A先生は、サッカーを小学校時代から大学までずっとやってきた。選手としても結果を残してきて、引退してからはサッカーを指導することを夢見て中学の教員になった。

B先生は、スポーツは苦手であり学生時代には文化系の吹奏楽部に所属してきた。サッカー経験もなく、土日は演奏するのが趣味であった。

そんな両者が初任者としてそれぞれ別の中学に配属された。用意されていたのは、サッカー部の主顧問。今までバリバリにやっていた先生が抜けた次の顧問となった。

A先生は大好きなサッカー部を顧問できることにガッツポーズをし、毎日指導に明け暮れた。一生懸命考えた練習方法に子供達は食い付き、結果も残せるようになってきた。審判も自分がやってきた種目なので、そつなくこなし、試合での采配もうまくできた。

B先生は、練習方法もまるでわからなかった。本を買って一生懸命学んだが所詮付け焼き刃でしかなかった。素人同然の指導はすぐに子どもたちにバレ、信頼を失った。試合で審判をしても、オフサイドが全くわからず見にきている保護者から野次を飛ばされた。

同じ教員を夢見て、ようやく手にした先生と言う仕事なのにA先生とB先生の置かれている状況はまるで違った。なんでこんなことが起こるのかそれは、希望にあった部活が指導できないと言うこと。

もっと言うと嫌だと思っても拒否権がない(正確にはないわけではないが、ノーと言えない空気、同調圧力に屈せざるを得ない環境が問題なのである。

きっと江澤さんもそんな現状を知って動いてきたのである。

もう一つの問題 賃金未払い

未払いではないが、ただ同然のお金で当たり前のように使われている労働力

それを拒否すればまるで、子どものことを考えていない勝手な教員として扱われがちになっていく現状。その全てがおかしいですってことではないだろうか。

もっと元を正せば、部活って教員がやるべき仕事なのか?ってことではないだろうか。

定められた労働時間外にも要求される練習や試合、大会。

土日を大会に費やしたところで、振替の休日がもらえるわけでもなく、スズメの涙ほどの報酬。4時間を超えるものに対し3600円。(今どきマックのバイトでももう少しもらえませんか?)

それに加え、審判服や審判講習料なども自腹で出さざるを得ない状況。これは小学校の部活でも似たところがあります。

ガイドラインが定められ少しずつ改善しつつあるとはいえ、未だに困っている先生は日本中にたくさんいます。

だからこれをどうにかしてください!ってことではなく

保護者の方もその現実を知ってほしいってことです。

例え顧問になった先生が素人同然だったしても、温かい目で見守ってほしいなってことだったり、審判が難しそうだったら代わりにやるよ!って言ってくれたり。

間違っても熱くなってしまい、野次を飛ばしたりグループラインで悪口を回したりなんてことをしないでほしいってことです。